家のデザインは、住み心地を左右するものですが、それと同時に道行く人たちの目を楽しませるような役割も果たしてくれます。マイホームを建てるときに重視されがちなのは、コストと使いやすさですが、長い目で見て飽きがこないデザイン、ずっと気に入るようなスタイルを取り入れることも大切。今回はそんな個性的な家をいくつかご紹介していきます。いろんな物件を見ながらインスパイアされてみませんか?
家の外観は、その近辺を通る無数の人たちの目に触れるもの。地域によっては街の景観に沿うデザインが求められることもありますが、特にそうした規制のない地域であれば、いろんなアイデアを設計時に建築家や専門家の方々にお伝えしておくと、イメージに合う形が実現できるはず。
こちらは大阪の建築家・一級建築士事務所Rooteの手がけた地形に寄り添う家。変形した上に高低差の強い傾斜地という個性の強い土地に沿うように造られています。一度目にしたら忘れられないような個性的なお宅ですね。
Photo: Hiroki Kawata
住宅の形は、その立地によってもある程度左右されてきます。いろんな制限がある中で、希望する住まいの形がどれだけ実現できるかは、専門家の腕やコストなどにもよるでしょう。こちらは太陽や風といった自然の要素をしっかりと活用できるように考えられた環境住宅。プライバシーの確保や防犯を考えて設置されたルーバーは、その構造上風も陽も屋内に届けてくれます。住宅地にあっても自然を身近に感じられるデザイン、すてきですね。
今日、いろんなテクノロジーを駆使することにより、世界中の家のスタイルをどんな場所であってもある程度実現することが可能になりました。とはいえ、元々はその土地の気候に合わせたり、近隣で確保することができる建築資材の幅によったりという理由により、家の形はおのずと決まってきたもの。その地で伝統的に作られた建物の形は、とても理にかなったものなのです。
鹿児島のシラス台地に建つこちらのお宅の壁面には、火山灰を使って作られた素材が使われています。断熱性、調質性、蓄熱性に優れた素材ゆえに、オールシーズンで快適な家なのだそうです。
Photo: DAICI ANO Co., Ltd.
美しく個性的なデザインの家は、そこで暮らす人の生活もアーティスティックになりそう。こちらのお宅は、白を基調とした空間がスキップフロアで緩やかにつながる開放的なデザイン。ちょうど箱をいくつも組み合わせて作られたかのような屋内デザインで、ベランダ空間がガラスで囲まれているため、まるで屋内の中に屋外空間が埋め込まれているかのように感じられますね。白い空間だからこそ、植物のグリーンや小物のカラフルな色合いが映えてカスタマイズも楽しそうです。
Photo: Iwan Baan
日本は、世界的に見ても新しく斬新で実験的なデザインの建築の多い国です。もちろん、古都や歴史地区といった場所は例外ですが、パッと目を引くファサードの建物はいろんなところで見られます。こちらは軽井沢の別荘地に建つ不思議な形をしたお宅。貝殻を思わせるようなデザインの棟が二つ並んでおり、その有機的な形に目を奪われます。森の中にひっそりと、しかしながら確固たる存在感を醸し出す、不思議な近未来感あふれる住宅です。
Photo: Nacasa & Partners Inc.