より良く作り替えるリノベーションの5つの事例

Manami Sakaguchi Manami Sakaguchi
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リノベーションとは既存の建物に大規模な改修工事を行い、変化する建築機能の対応や性能を向上させるために行われることをいいます。リノベーションとリフォームは混合されやすく、どちらも既存の住宅に手を加えることは同じですがリフォームは、元の状態に戻すための修復の意味合いが強く、リノベーションは修復だけでなくより良く作り替えるという目的が含まれています。今回はそんなリノベーションされた住宅の事例を紹介したいと思います。

江戸末期から今後100年まで

こちらは江戸末期に建てられた古民家のリノベーション前の母屋の全景です。福岡県を拠点に活動する環アソシエイツ・高岸設計室がこちらの古民家をリノベーションされました。スケルトン状態までの解体やジャッキアップ基礎工事(ジャッキアップとは簡単に言うと持ち上げることであり、例えば傾いた家を水平に戻すこともできます)新材、設備機器の付加、増築棟の建設など今後100年を見据えた住宅となりました。

こちらがリノベーションされた古民家です。クライアントさんの「代々受け継いできた家の佇まいや思い出、庭、格式を大きく変えることなく現代の生活スタイル、温熱環境や構造耐力に合わせて次世代へと継承したい」という想いに全力で応えた住宅です。江戸末期に建てられた建物が美しく色鮮やかに蘇りました。屋根の形や家の面影は残しながらも回廊やジャッキアップしたことで空間に広がりが感じられます。

人と共に生きる家

こちらは岐阜県に建つ昭和11年に創建された住宅です。昭和20年の岐阜市大空襲を間逃れ、昭和34年の伊勢湾台風で傾きながらもその後の高度成長期、現代へと幾度となく改修を重ねがら大正11年生まれのクライアントさんと共に生きてきました。そして今回の改修工事を、大阪を拠点に活動する一級建築士事務所 ヒモトタクアトリエが手掛けました。

耐震改修をテーマにリノベーションされたこちらの住宅。一般的に耐震改修は、既存の構造体のフレーム内で行われます。また意匠的にも古い建物を隠すように改修が行われます。思い出がたくさん詰まった家が醸し出す雰囲気を、壊すことなく手を加えるということは簡単なことではありません。新しくつくりあげるよりも難しいかもしれません。そんな中、この建物がもつ本来の魅力を最大限に引き出された素敵な住宅となっています。

築後150年のリノベーション

慶応3年以前に建てられた築後150年の古い民家の再生と一部の増築を、兵庫県を拠点に活動する株式会社古田建築設計事務所が手掛けました。もともと茅葺き屋根の民家でしたが昭和26年頃に小屋組と共に瓦葺きに変更し、2階部分を増設されリノベーション前のこちらの外観となりました。

家の形や屋根の形のベースを変えることなく、外壁や開口部を変えることで素敵な外観へと蘇りました。懐かしい風景に合う形にリノベーションされています。古い部分材料を残しながら、新しい部分と対比させることで時間の経過を形として表現されています。もちろんデザインだけでなく居住性や耐震性も耐力壁を配置するなどして向上されています。白い壁や瓦が美しい住宅ですね。

快適で暮らしやすくするために

仁井の家 改修工事, 総合建築植田 総合建築植田

築50年の祖母の主屋、陶芸を生業とするお孫さん夫婦が同居するために兵庫県を拠点に活動する総合建築植田がリノベーションを手掛けました。もともとの主屋には土間のある横座敷と2棟の間に水回りのブロック造が増築されていたため、風通しや採光が取れない空間になっていました。こちらはそんなリノベーション前の主屋の和室部分です。

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風通しや採光を確保するために1階の水回りを撤去して屋外デッキとしそれに面してLDKを設けられました。そして主屋の和室だった空間は、浴室トイレ洗面の新しい空間として生まれ変わりました。和室だったのが想像できないくらいこの空間とマッチしていますね。天井の梁や窓から入る光と目に見える木々の緑、重厚感のある石の床、そんな素敵な水回りの空間がここにできたことで、明るく快適で暮らしやすい住宅へとなりました。

photo:K.sugino

床にこだわったリノベーション

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こちらは東京都昭島市に建つ住宅のリノベーションです。東京を拠点に活動するNUリノベーションが手掛けました。こちらの写真はリノベーション前のキッチンとリビングと間仕切りがついた洋室の部分です。最初は3LDKだった間取りをこちらのリビングと洋室を繋げることで1つの広い空間がある2LDKと変更されました。またこちらのリノベーションで注目すべき場所は床です。下にあるリノベーション後の写真は床に注目して見てみてください

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どうでしょうか?床の種類が違うのに気づきましたか?クライアントのご主人が北欧デザインやミッドセンチュリーの家具がお好きで、集めた家具のコレクションをリビングに年代別にディスプレイしたいと望みました。しかし壁で仕切ってしまうと1つ1つのスペースが狭くなってしまいます。そこでフローリングの張り方を変えることで壁を使わず空間を分けることができるようになりました。市松張りやヘリンボーン、廊下の部分はまっすぐのフローリングと異なった床が楽しい空間へと変えてくれ、北欧スタイルのお洒落なリビングルームとなりました。

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